注文住宅の建築コストを安価に抑える方法について解説!
注文住宅は多くの方にとって一生に一度の大きな買い物ではないでしょうか。建売ではなく注文住宅を選んだ瞬間から理想のマイホーム像は膨らむものです。せっかくの注文住宅だから家族の希望をできる限り取り入れたいところですが、予算の範囲内に収めないといけませんよね。ここでは建築コストをかしこく抑えるポイントについてご説明します。
注文住宅の予算オーバーが起きる原因とは?
注文住宅を立てる際の予算オーバーの原因はさまざまですが、大きくは以下の3つが挙げられます。
金銭感覚がつかみにくい
日常的な買い物は習慣化しているため金銭感覚がつかみやすいものです。たとえば毎週利用するスーパーでの買い物ではどれくらいまで出費できるかが肌感覚でわかっていて、食材を買う場合などは1円から10円単位で節約する方も多いでしょう。また、化粧品や洋服などについても同様のことがいえます。
しかし購入する対象が一戸建ての家、しかも注文住宅となると一気に価格が跳ね上がる上、初めて購入するケースが多いため感覚がつかめません。その上せっかくの注文住宅だし、ずっと住む家だからと思うと希望を取り入れたくなるものです。結果あっという間に予算オーバーになるというわけです。
費用の内訳を理解できていない
注文住宅を建てるのにかかる費用は多岐にわたりますが、スタート時点では漠然としていて詳細を理解できていない方も多いことでしょう。一般的な家の設計上、基本的な部分ではある程度一定以上のコストはかかるものですが、オプション部分に注意が必要です。アイランドキッチンや床暖房など、日々の生活の質向上のためには諦めたくないという気持ちになりますが、それぞれ費用感を押さえておかないと予算内での最適な選択ができません。
建築費以外の費用を理解できていない
注文住宅を建てるには、建物そのもの以外にも外構やエアコンの取り付けといった付帯工事費や、登記費、住宅ローンにまつわる費用といった諸費用などのさまざまな費用がかかります。一般的には総費用に対して付帯工事費の割合は15~20%、諸費用は5~7%程度とかなりの割合を占めることを理解しておきましょう。
注文住宅の建築コストを安価に抑える方法
わかっていてもついつい予算をオーバーしてしまうのが注文建築です。ここでは予算オーバーの際に検討するべきポイントをご紹介します。
延床面積を減らす
床面積が増えると建築コストも増えてしまいます。部屋の広さ、部屋の数、階層の数などを丁寧に見直しましょう。
間取りをシンプルにする
部屋数の削減とも関連しますが、使用用途に合わせて部屋内を仕切る事ができるようにしておけば、壁やドアが減るためコストが下がります。
家の形をシンプルにする
できるだけ真四角に近いシンプルな家の方がコストを抑えることができます。また、同じ形状なら平屋よりも総2階のほうが屋根と基礎部分の面積が少なくなり、建築費が下がります。
水回りを1階にまとめる
排水設備の工事費を抑えるために有効なのは水回りを1階層に集約することです。主にはトイレを2階にも作るべきかどうかを検討することになります。
窓のサイズや数を見直す
デザイン面や採光、換気の面で必要ともいえますが、壁に比べて断熱効果が低いことや間取りが制限されるというデメリットもあります。
家電や照明を自分で手配する
エアコンや照明は施工会社に依頼するのが一般的ですが、施主自身が調達したほうが安く抑えられる場合もあります。見積りを取って比較してみましょう。
注文住宅の建築コストを削る際に注意するべきポイント
予算オーバーの際はあらゆる角度から費用削減を検討しますが、中には費用を削るべきではない箇所もあります。
断熱材
寒い冬も暑い夏も快適に過ごすためには断熱にかかる費用を削るべきではありません。ここで費用を削減すると、結果的に冷暖房設備にかかる光熱費が上がることにもつながります。
耐震設備
地震が多い日本において地震対策には充分な対策が必要不可欠です。せっかく注文住宅を建てるなら、家族が安心して過ごせることの優先順位は下げたくないものです。
セキュリティ
ホームセキュリティを導入しない場合でも、防犯ガラスや録画機能付きのインターフォンなど設備面での防犯対策費用は削減しないほうがいいでしょう。
外構工事
居住空間ではないので優先順位が低くなりがちですが、門や塀、砂利など外観だけでなく防犯にも関わる部分は削らないほうがいいでしょう。
水回りの設備
節水効果が高い食洗機や保温効果が高いバスタブなどは光熱費の削減につながるだけでなく、毎日の使用頻度が高いので生活の質に直結しています。
まとめ
予算の範囲内で注文住宅を建てるということは楽しくもあり、大変なことでもあります。家族の希望はできるだけたくさん盛り込みたいと思うのは自然なことであり、予算オーバーもよくあることです。そのことを前提に家族で充分話し合い、譲れない部分と削れる部分をしっかり整理したうえで設計計画を進めるとよいでしょう。